ブログに何を書けばいい?
「ブログを更新しないといけないのは分かっている。でも、何を書けばいいのか分からない。」
中小企業の経営者であれば、一度はそんな悩みを感じたことがあるはずです。
実は今日、私はある例をもとにAIと一緒に考えてみました。
その例とは、製造業、特に金属加工業の経営者。
現場の仕事に追われる毎日。情報発信の専門家でもない。
だからこそ、「何を書けばいいのか分からない」という壁に直面します。
しかし、そんな経営者でもAIと対話を重ねることで、
ブログの方向性が自然と見えてくる方法があります。
それが、AIに“質問する”ところから始めるという考え方です。
この記事では、
「ブログの題材が思いつかない」と悩む経営者のために、
AIとの対話を通じてブログテーマを導き出す6つのステップを紹介します。
■ ステップ1:最初の一言は「何を書けばいいか分からない」でいい
まず最初に大切なのは、うまく質問しようとしないことです。
あなたがAIに投げる最初の言葉は、次のようなもので構いません。
「金属加工業を経営しています。ブログに何を書けばいいのか分かりません。」
このシンプルな一言で十分です。
AIはあなたの意図をくみ取りながら、少しずつ話を広げていきます。
すると、AIはたいていこう返してきます。
「まず、どんな目的でブログを書きたいですか?」
「お客様に知ってもらいたいことはありますか?」
「それとも採用や社員紹介など、社内向けの発信でしょうか?」
このようにAIは、いきなり答えを出すのではなく、思考の整理を促す質問を返してくれます。
それに答えるうちに、ぼんやりしていた自分の考えが、少しずつ輪郭を持ちはじめます。
■ ステップ2:「なぜ発信するのか」を明確にして方向性を見つける
AIとの会話の中で、次に整理したいのが「発信の目的」、つまり方向性です。
AIは次のようにあなたに問いかけるでしょう。
「ブログを通じて、何を一番伝えたいですか?」
「読者にどんな印象を持ってほしいですか?」
「自社を一言で表すと、どんな会社ですか?」
たとえば、あなたがこう答えたとします。
「うちは小ロット短納期に強い町工場です。お客様が“困ったときに頼れる存在”だと感じてくれると嬉しいです。」
するとAIはこう提案します。
「“困ったときに頼れる会社”というテーマを軸に、現場の工夫やトラブル対応の裏側などを発信するとよさそうですね。」
このように、AIとの対話を通じて、ブログの方向性=発信の軸が見えてきます。
つまり、“何を書けばいいか分からない”状態から、“何を伝えたいのか”が明確になるのです。
■ ステップ3:読者像をAIと一緒に定義する
次に重要なのが、誰に向けて書くのかという“読者像”の設定です。
ここでのAIとのやり取りは、まるで顧客インタビューのようになります。
AIはこう尋ねます。
「あなたのブログを読むのは、どんな人たちだと思いますか?」
「既存のお客様、新規顧客、取引先、地域の学生──どれが一番大切ですか?」
「読者はどんな情報を知りたいと思っていますか?」
あなたがこう答えたとします。
「既存のお客様が中心ですね。あの会社はこういう人たちが頑張っているんだな、と親近感を持ってもらいたい。」
するとAIは次のように具体化します。
「それなら“お客様との距離を縮める”ブログが良さそうです。
製品紹介ではなく、仕事に対する姿勢やチームの取組を伝える記事が向いていますね。」
このようにAIは、あなたの言葉をもとに“想定読者”を明確にしてくれます。
結果として、「誰に向けて」「何を伝えるのか」がより具体的になります。
■ ステップ4:読者に伝わる“切り口”を見つける
方向性と読者像が見えてきたら、次は“切り口”です。
同じテーマでも、切り口によって記事の印象は大きく変わります。
AIはこう提案してくれるでしょう。
「“技術力”を伝えるなら、製品の紹介ではなく“課題解決のプロセス”を語るのはどうでしょう?」
「“人の力”を伝えたいなら、現場の社員のエピソードを中心にしてみましょう。」
「“地域密着”を伝えたいなら、地域行事や他社との協力事例を書くとよいですね。」
この段階になると、AIは単なるネタ出しではなく、読者に伝わる構成の方向性を示してくれます。
例えば、あなたが「うちは人で勝負している会社だ」と答えたとします。
するとAIはこう返すかもしれません。
「では、“職人が語るモノづくり”というシリーズ記事はいかがですか?
一人ひとりの技術や想いを紹介することで、信頼感を高められます。」
このようにAIとの会話を通して、記事の“視点”や“語り方”が見えてくるのです。
■ ステップ5:「ではそのカテゴリーでテーマを30個挙げて」と依頼する
ここまでで、
- 発信の方向性
- 読者像
- 切り口
の3つが整理できました。
この状態で、あなたはAIに次のように依頼します。
「“困ったときに頼れる会社”という方向性で、読者はお客様、切り口は“現場の工夫やチーム力”。
その条件でブログの題材を30個挙げてください。」
するとAIは次のようなリストを出してくれます。
- 納期変更に即対応した裏側
- 他社が断った案件を引き受けた理由
- 突発トラブルをチームで乗り越えた話
- “短納期”を実現するための工夫
- 社内で共有しているトラブル対応マニュアル
- 新人が成長したきっかけとなった案件
- 顧客から「助かった」と言われた事例集
- 技術者が誇る“ここだけの技”
- 不良ゼロを目指して実践している改善活動
- 町工場の朝礼で話していること
…このように、AIは一度に多数の題材を整理して提示します。
このリストを見れば、もう「何を書こうか」と悩む時間は必要ありません。
そして何より、このリストはあなたの言葉と考えから生まれたものです。
■ ステップ6:AIとの対話を繰り返すうちに“自分の発信スタイル”が育つ
テーマリストを手にした時点で、多くの経営者はこう気づきます。
「ああ、自分にも伝えたいことがこんなにあったんだ。」
AIとの対話を繰り返すうちに、
単に“ネタを出す”だけでなく、
“自分の会社をどう語るか”というスタイルが自然に形成されていきます。
最初はただの質問のつもりでも、
AIが投げ返す問いを通して、あなた自身の考えが整理され、
やがて“言葉にできる強み”が見えてくるのです。
AIはあなたの鏡のような存在です。
問いかけ、考え、また問いかける――。
その繰り返しが、ブログの内容を磨くだけでなく、経営者自身の発信力を育ててくれます。
■ まとめ:AIは“題材を出すツール”ではなく、“思考を整理する相棒”
ブログのネタ探しに悩んだら、まずAIに相談してみてください。
AIは魔法の答えをくれるわけではありません。
しかし、あなたの中にすでにある“伝えるべきこと”を掘り起こす力を持っています。
ステップをおさらいしましょう。
- 何を書けばいいか分からないと正直に伝える
- 発信の目的(方向性)を整理する
- 読者像を具体化する
- 読者に伝わる切り口を見つける
- テーマをAIにリスト化してもらう
- 対話を繰り返して、自分の発信スタイルを確立する
この6つの流れをたどれば、
「ネタがない」という悩みは自然に消えていきます。
AIはあなたに代わって考える存在ではなく、
あなたと一緒に考える“相棒”です。
まずはこう話しかけてみてください。
「製造業の経営者ですが、ブログに何を書けばいいか分かりません。」
たったそれだけで、あなたの中に眠っていた物語が、
AIとの対話を通して形になっていきます。
ブログは“発信の場”であると同時に、
“自分を見つめ直す場”でもあるのです。
コメントを残す